長野電鉄市役所前駅近くにある『珈琲館モカ』。
40年以上も自家焙煎のコーヒーを提供している、老舗中の老舗です。
歴史を感じさせる木造建築のお店です。
お店の中に入ると、あたり一面、珈琲色をしています。
全身で感じられる木のぬくもり。
ストレートコーヒーだけでなく、ブレンドコーヒーもたくさん種類がありました。
豆の販売もしているようです。
珈琲色の店内は、言わずもがなコーヒーの芳香で満たされています。
あたりを見回すと、コーヒーに関係するものばかり。
コーヒーに関係しないものは、この空間にふさわしくありません。
ここ『珈琲館モカ』は、初代のマスターが一度はお店をしめたものの、常連の方々が協力してお店を再開されたというなんとも素敵な歴史があります。
常連の方々の行動力はそれはもちろんすごいんですが。
初代マスターの淹れるコーヒーや人柄が、常連の方々をここまで動かすほどに魅力的なんでしょう。
いたるところに配置された、コーヒーマシンの数々。
ワクワクさせる巨さがあり、眺めていても飽きがきません。
折角なのでブレンドをいただこうか迷いましたが、アイリッシュコーヒーを注文。
ブレンドは、また今度の機会に。
アイリッシュコーヒー ¥850
生クリームはなかったです。
コーヒーとミルク、そしてウイスキーが混ざった状態で提供いただきました。
底には、ブラウンシュガーがたまっています。
口当たりは非常にまろやかで、コーヒーのほろ苦さよりもわずかに甘みが勝ちます。
アフターには、わずかにミルクチョコレートのようなニュアンスを感じました。
一言でいうと、大人のコーヒー牛乳みたいです。
駄菓子のような懐かしい甘さの中に、蠱惑的でリッチな、洗練された洋菓子のような甘みも感じられました。
ウイスキーはアイリッシュミスト。
まろやかな口当たりとは相反して、量がしっかりと入っているからか、アイリッシュミストの香味がく~っと鼻をぬけます。
一般的なアイリッシュコーヒーではないですが、これはこれで、素敵なアイリッシュコーヒーだと思いました。
美味しくいただきました。
温もりのある店内ですが、猫背な私がなぜかピンと背筋を正してアイリッシュコーヒーを飲んでいました。
自覚せぬまま、美しい歴史をもったこのお店に、敬意を払っていたのかもしれません。