晴れた日曜日の午後。
季節は夏。
照りつける日差しを一身に浴びて、少し夏バテ気味になりつつあった私は、
オアシス(喫茶店)を求め、神保町の雑踏を少し抜けた路地にでた。
すると、目をひく奇妙な看板に遭遇。
引き寄せられるように、薄暗い入口に足を踏み入れた。
アイリッシュコーヒー ¥770
筆者が居酒屋でアルバイトをしていたとき、銀色の取ってのついたこのグラスでよく焼酎の熱燗を作ったものです。とても懐かしい気持ちになります。
まずは一口。
生クリームはわずかにホイップさせており、柔らかい口当たりになっています。
甘さも上品です。
コーヒーは酸味の少ない、深い苦味のあるコーヒーです。
ウイスキーはジェムソン。
アルコールがガツンと感じられる一杯です。
飲み進めていくにつれて、味が次第に変化していくのがアイリッシュコーヒーの魅力の一つですが、
このアイリッシュコーヒーにはそれがありません。
終始単調な味わいで、やや曲がない。
生クリーム自体甘さは控えめで、また量も多くはないので、グラスの底に砂糖をいれておいても良いでしょう。
アイリッシュコーヒーには、ほっとするような甘さがあったほうが良いと思うのです。
甘みの乏しいアイリッシュコーヒーは、愛が感じられないんです。