私が心から愛してやまない喫茶店、佐賀県唐津市神田にある「亜土里絵」。訪れたのは一度きりですが、その体験は鮮烈に記憶に焼き付いている、特別な場所です。
お店は陶磁器で有名な伊万里や有田方面へと続く山田峠の途中にあり、唐津駅から約2.3kmほど離れた山の奥に位置しています。

夜分に唐津駅から歩いていくことにしたのですが、山の中にある道は真っ暗。街頭はほとんどなく、イノシシに遭遇しないかずっとヒヤヒヤ・・・。スマホのライトを頼りに、漆黒の夜道を歩くことおよそ30分。やっとの思いでたどり着きました。車道メインの山道ということもあり、思った以上に疲弊したのを覚えています。

店主曰く、やはり唐津駅から歩いてくるお客はすごく少ないそう(笑)
お店の隣には50台ほどは停められるであろう広い駐車場がありました。お客さんはほとんど車で訪れているとのことで、特に夜分に訪問する際は車のほうがよさそうです。

店内は木のぬくもりを感じられる木造建築となっており、天井も高く、とても広々としています。
夜遅い時間帯でしたが、お客さんもたくさん入っていました。お昼はさらに混むようで、満席になるくらいお客さんで賑わうことも多いのだとか。

コーヒーは、ストレートもヴァリエーションも豊富なラインナップ。お酒のメニューもいくつかありましたが、車で訪れる方が多いせいか、注文する人は少ないそうです。
ドリンクだけでなく、フードメニューも充実しています。ナポリ風スパゲッティやハンバーグ、山菜ピラフなど、気になる一品が揃っています。

無性に腹が減っていたので、カツカレーを注文。
これがめちゃめちゃ旨かった!!!
ルーはピリッとやや辛口。薄っすら衣をまとったカツは非常にサクサク。すごく好みのカツカレーでした。
喫茶店のカツカレー、侮りがたし。
アイリッシュコーヒー ¥750

今では廃番となってしまったデュロボーのアイリッシュコーヒーグラス。ふとした時に出会えると、心が躍るものですね。
アイリッシュコーヒーの作り方は少しユニークでした。まずグラスに砂糖を入れ、その後、コーヒーをグラスの縁を伝わせるようにゆっくりと注ぎ、最後にウイスキーを加えます。
使用されるアイリッシュウイスキーは「ジェムソン12年」!
現在は終売となっている、大変貴重なウイスキーです。

試しにネット酒販でジェムソン12年を探してみましたが、終売から年月が経っているためか、どこでも取り扱いがありませんでした。「特級表記」のジェムソン12年は見つかったものの……。
コーヒーはサイフォン式で淹れられたものなので、あっさりした味わい。
生クリームは、手ごねのものを使っているそうです。(今回は夜分の訪問だったので手ごねのものではなかったようですが、美味しかったです。)

甘みはかなり控えめですが、飲み進めていくうちに、甘みがだんだん強くなっていきます。味わいの変化・コントラストを楽しめるアイリッシュコーヒーです。
ウイスキーも嬉しい量が入っており、うっとりするような陶酔感がありました。

追加で頼んだピザも熱々で、とても美味しかったです。
喫茶店のピザも、侮りがたし!
他のフードメニューも美味しいのだろうなあと思います。

店主の方は本当に温かく、気さくにたくさんお話をしてくださいました。その優しい人柄が、店の落ち着いた雰囲気と絶妙にマッチしていて、とても居心地の良い時間を過ごすことができました。地方のお店はグルメサイトのレビュー数が少ないことも多く、実際に訪れてみないと分からない魅力がありますよね。こうした出会いが、旅の醍醐味をより一層引き立ててくれる気がします。
人生初の唐津で訪れたこのお店。優しい店主のもてなし、美味しいコーヒーとフードの味わいが相まって、最高の思い出となりました。これまで訪れた喫茶店の中でも、自分史上一番心に残る特別な場所です。再び唐津を訪れることがあれば、必ずまた足を運びたいと思えるお店でした。

椅子にクッションがあるのかと思いきや、もぞもぞと動き出し・・・

なんと、白猫でした!
