みなさんは「バラパン」をご存じでしょうか。

その名の通り、バラの花びらのような形をしたパンで、出雲市発祥。今では島根を代表する名物として、お土産屋さんでもよく見かけるようになりました。
このバラパンが誕生したのは昭和29年。出雲市のベーカリー「なんぽうパン」が生み出したもので、その長い歴史について詳しく知るきっかけになったのが「ふじひろ珈琲」。マスターが、いろいろ面白い話を聞かせてくださいました。
昔ながらの喫茶店らしく、ここではサイフォン式で丁寧に淹れたコーヒーをいただけます。場所は出雲市駅から徒歩20分ほど。

モーニングは3種類。さらに、バラパン自体にも味のバリエーションが豊富で、中心に入るクリームや具材がそれぞれ違います。抹茶やストロベリーのクリームから、卵サラダまで実にバリエーション豊か。
灯台に見立てたクッキーと夕日のようなグミをトッピングした「夕日バラパン」なんていう遊び心あるメニューもあります。
発売当初のバラパンは知名度がほとんどなく、人気もいまひとつだったそうですが、マスターの愛ある布教活動と種類の豊富さが徐々に話題を呼び、メディアにも取り上げられるように。気づけば空港や各地のお土産屋にも並ぶ、島根を代表する名物になっていました。
さて、ここからは「アイリッシュコーヒー」の話を。

こちらでは、アイリッシュミストを使った一杯を提供しています。酸味と苦味のバランスがよい、すっきりとしたコーヒーに、アイリッシュミストのほのかな甘みがふわりと重なります。
クリームは少しメレンゲのような質感で、口に含むとすぐにコーヒーと溶け合い、まろやかな風味に。
うん、美味い!
朝に飲みたくなるタイプのアイリッシュコーヒーで、すっと身体に染みるような一杯でした。
一緒にいただいたモーニングのロールパンも絶品。軽くトーストしてあるのがまた良いんですよね。

出雲に来たら、思わず足を向けたくなる名喫茶です。