日光に訪れるのは、おそらく小学校の修学旅行以来だと記憶しています。
日光東照宮の見学の際に、めちゃめちゃかっこいい金色の破魔矢と、非緋色の巻物の形をしたお守りをお土産に買ってご機嫌になっていたピュアな時代が私にもありました。
今回の栃木遠征の目的は、日光東照宮の観光ではなく、素晴らしいアイリッシュコーヒーを見つけることです。
しかし、残念なことに、リサーチしてもなかなかアイリッシュコーヒーがいただける喫茶店が栃木県にはないようで。。。
グルメサイトでヒットした日光の喫茶店『日光珈琲 玉藻小路』にとりあえず行ってみることにしました。
店名に”日光珈琲”とありますが、最寄駅は日光駅ではなく、下今市駅です。
店にたどり着くまでに少し迷いましたが、なんとかたどり着けました。
一階通り過ぎてしまいそうになりましたが、細長い通路に入って、右側にお店があります。
日曜日なので、人がけっこう多かったです。
訪れたときはちょうどおやつ時で、店内は満席でした。
店員さんに案内された連絡帳に電話番号を記入し、外で時間をつぶします。
近くには猫がたくさんいたので、時間つぶしには困らなかったです。
30分ほどして着信があり、空席ができたので入店可とのこと。
猫と別れを告げ、満を持して来店しました。
店内は時代を感じさせる造りでありながら、どこか現代的な装いが感じられます。
HPを調べてみると、明治30年代の建物を現オーナーが約3年をかけて改築したようで、建物の一部は、遊郭として使用されていたみたいです。
アイリッシュコーヒー ¥770
かわいいマグカップで提供いただきました。
クリームの上に、シナモンパウダーがかかっています。
クリームの量はごくわすがで、すぐにコーヒーが顔を出します。
コーヒーは苦味も酸味も控えめで、アメリカンのように味が薄い感じがしました。
ちょっと没個性的なコーヒーですが、かすかに感じられるウイスキーの風味と、シナモンのスパイス香が魔法のように素敵なアクセントになっています。
一緒に頼んだオムライスととともにアイリッシュコーヒーをいただきます。
オムライスのデミグラスソースはかなり濃い味付けなので、主張の控えめなコーヒーがよく合います。
コーヒーの味わいのどこか物足りなさは、料理の味わいの邪魔をしないために、戦略的に調整されているのではないかと思います。
コーヒーよりも、フードに力を入れているお店という印象です。
特製スープカレーや、天然氷のかき氷など、いろいろ食べてみたかったですが、この後に行きたいお店があったので、今回はこれで退店しました。
店を後にする頃には、すっかり暗くなっていました。
自分の住んでいる町から離れた場所に行くと、自分の知らないところで、確かに人々の営みがはぐくまれているというひどく当たり前のことが、実感できます。
観光地でスポットが当たっていないところを旅する醍醐味は、まさにここにあるのだと思います。