1894年の創業以来、ハンガリーの美食史とともに歩んできた「GUNDEL」。ブダペストを代表するこのグランメゾンは、いまなおハンガリー随一の高級レストランとして、その名を世界に知られています。


その歴史を彩るのは、数々の著名人たち。エリザベス女王やヨハネ・パウロ2世をはじめ、各国の要人や文化人がこの場所を訪れてきました。まさに、ハンガリー料理の歴史にその名を刻む名店といえるでしょう。
一歩店内に足を踏み入れると、華やかでありながらどこか品格を感じさせる、ゆったりとした空間が広がります。テーブルを彩る食器には、ハンガリーを代表する老舗陶磁器ブランド「ジョルナイ」を使用。料理はもちろん、空間、器、そしてサービスに至るまで、隅々にまで行き届いた美意識が感じられます。
高級店でありながら、物価が非常に安いので、とてもリーズナブルに食事が楽しめます。

ír kávé/Irish Coffee 1,900HUF

ジョルナイの食器にのせられた、アイリッシュコーヒー。
洗練された佇まいですが、大きめの黒いストローがどこか少し不格好で、それがまた愛らしくもあり……。
生クリームは甘さ控えめで、やさしい口当たり。
一方、コーヒーはかなり苦めです。ロブスタの深煎りを思わせるような、舌の上にじんわりと残る、深い苦味があります。
全体としてのバランスは悪くありません。
食後にいただくには、ちょうどよい一杯ですね。

生クリームの上には、飾りとしてコーヒー豆がのっています。
「NEW YORK CAFE」のアイリッシュコーヒーでは、生クリームの上にコーヒー豆の形をしたチョコレートがのっていたので、てっきりチョコレートだと思い口にしたのですが、まさかの本物のコーヒー豆でした。
その瞬間、なんともいえない硬い食感と焦げ臭さが口いっぱいに広がり、急いでコーヒーで流し込みました。
それはさておき、水はアイリッシュコーヒーと一緒に提供してほしいところです。
ブダペストでは、ここ以外にも3軒でアイリッシュコーヒーをいただきましたが、いずれも水が添えられていました。ウェイターの方もなかなかホールに出てこないので、水になかなかありつけない…。
そんなわけで、少し残念な思いを抱えながら、「GUNDEL」を後にすることになりました。




今回はランチでの訪問だったので、次回はぜひディナーに。




