【2023年】カルヴァドス旅行記Ⅳ(CHRISTIAN DROUIN)

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シャトードブルイユ蒸留所で最高のツアーを堪能した後は、そのままクリスチャンドルーアン蒸留所に行くことにした。


■クリスチャンドルーアン蒸留所とは(誤情報があれば教えてください!)

  • 家族経営の蒸留所で、現在は3代目によって管理されている。
  • 258個のメダルを受賞しており、世界50カ国以上に輸出されている。
  • 古いヴィンテージコレクションを数多く保有していることで有名で、そのヴィンテージは1939年にまで遡るという。
  • カルヴァドスだけでなく、8種類の植物と30種類以上のリンゴで構成されたジンや、リンゴジュース、サイダー、ペリー、ポモーも有名。


やはりUBERは使えないので、ガイドの方にタクシーを呼んでもらうことに。

DOMAINE DE LA POMMERAIEに連れていってくれた運転手だった!)

到着したのは12時。雨はあがってとても心地よい天気になっていた。

昼休憩のため閉まっており、営業再開は14時。


クリスチャンドルーアン(Christian Drouin)

クリスチャンドルーアン蒸留所の周りには飲食店やスーパーはなく、腹ごしらえは難しそうであったため、蒸留所でオープンまで待機することにした。

ノルマンディー伝統建築であるコロンバージュの可憐な建物たち。

同じコロンバージュ建築でも、屋根の色や形状、素材が違うだけでかなり違う印象を受けた。


クリスチャンドルーアン(Christian Drouin)

あちこちにベンチ。そしてオブジェ。

10~15分あれば一周できそうな敷地には、リンゴはもちろん、リンゴ以外の果実も生い茂っており、野鳥のための巣箱もあった。

昼休憩時間だからか、人は誰もおらず。とにかく静かだった。



東屋のような場所にて、藻のような緑に覆われた池を発見。

一瞬、緑の地面だと思ってしまいそう。


クリスチャンドルーアン(Christian Drouin)

敷地内のいたるところにリンゴが落ちていた。

色味はまちまちだが、すべて小ぶりで、手のひらサイズである。



リンゴは様々な種類があるようで、リンゴの樹には、風味などその品種の特徴が書かれた掲げものも見かけた。

樹の真下だけでなく、樹から少し離れた草むらやプロモナードにもリンゴが落ちており、散歩していると雨上がりの匂いとリンゴのアロマが感じられて、とても心地よい。


クリスチャンドルーアン(Christian Drouin)

開場の14時まで小一時間あったので、散歩したりベンチに座ったりしていた。

腹ごしらえはできなかったものの、空気がきれいで建物もかわいく、満足な待機時間だった。


↑もともとリンゴが置いてあった。

木々も多いので小さな野鳥もたくさん見かけた。

日本で見ないような野鳥も多く、是非ともカメラに収めたかったが、動きがとにかく速いので撮影が困難を極めた。(私が普段使っているレンズは単焦点で、ズーム機能はない。)

何回もシャッターを押し続けて奮闘した結果、数枚だけ(自分的に)良いショットがあった。

おそらくヨーロッパコマドリ。日本に生息するコマドリは頭部全体が朱色(柿色)に対して、ヨーロッパコマドリは顔から喉、胸にかけてが朱色になっている。


クリスチャンドルーアン(Christian Drouin)


時刻通り14時になると、テイスティングルーム兼土産売り場がオープン。


クリスチャンドルーアン(Christian Drouin)
帰り際に撮ったテイスティングルーム兼土産売り場の写真。

営業再開時刻にあわせて、来客がちらほら。

皆、車で来ていた。



テイスティングルーム兼売店は、こじんまりとしているものの、洗練されている。

リンゴの実がそのまま瓶に入ったポムプリゾニエール。日本市場では見かけない形状、サイズのものが多い。



蒸留年表示のあるミレジムの他、Experimentalシリーズ(右)もありワクワク。

日本市場ではなかなか入手しづらいボトルがたくさんある。


クリスチャンドルーアン(Christian Drouin)
左から「セレクション」「リザーヴ(レゼルヴ)」「VSOP」「XO」「オールダージュ」

いざ、テイスティング!

まずは5本のボトルを試飲させていただくことに。

熟成年数の若いものから、「セレクション」「リザーヴ(レゼルヴ)」「VSOP」「XO」「オールダージュ」となっている。


クリスチャンドルーアン(Christian Drouin)

熟成の浅い「セレクション」は、リンゴ由来のフレッシュなアロマが健在で、一般的にカクテル向きとされているが、ストレートで飲んでも美味しい!

最も熟成年数の長い「オールダージュ」は、小さな樽で18年熟成された原酒をブレンドしたもの。

円熟したリンゴの甘味に、森林を感じさせる樹の香り、そして東洋のスパイスも感じられる。

余韻も非常に長く、最高の一杯!


クリスチャンドルーアン(Christian Drouin)
左:シードル 右:ポモー

シードルとポモーも試飲。どちらもとても美味しい。

車で来ていたからか、カルヴァドスを飲まず、アルコール度数の低いシードルとポモーだけをチビチビしている方も多かった。(フランスでは血中アルコール濃度が0.05パーセントであれば飲酒運転しても違法にならないそうだ。)

↓私がたまに利用しているワインショップでシードルを発見!(現地のものとはエチケットが違うようだ。)



クリスチャンドルーアン(Christian Drouin)

そして!

Experimentalシリーズの「Foursquare Angels」も、ご厚意で試飲させていただけることに!

あまりにも感動したので、すぐに購入を決意。別記事でレビューを書くことにする。

(写真に撮り忘れてしまったが、クリスチャンドルーアンの手がけるジンLe Ginも試飲していた。力強い芳香が特徴の素晴しいジンだった。)


たくさん試飲してしまったが、なんとすべて無料!

とても大盤振る舞いである。感謝!


クリスチャンドルーアン(Christian Drouin)

たらふく美酒をいただいた後は、併設されている樽貯蔵室を案内していただくことになった。

テイスティングをさせてくれたフランス人の方は英語も堪能で、流暢な英語で樽の説明をしてくれた。



蒸留所を訪れていた方はフランス人もいたが、他ヨーロッパ諸国(ポーランドとか)から来ていた人もいた。


クリスチャンドルーアン(Christian Drouin)

樽貯蔵庫の見学を終え、先ほど気にいったExperimentalシリーズの「Foursquare Angels」を購入した後は、建物の中を少し散策してみることに。

室内のどこを切り取っても、インテリアの参考にしたくなるような洒脱な空間。


クリスチャンドルーアン(Christian Drouin)

今回、カルヴァドスを現地で飲んでみて、改めて思ったこと。

それは、カルヴァドスの良いところは、ずばりリンゴの香りと味がすることである。

コニャックやアルマニャックは、ブドウの香りも味も感じられないが、ノルマンディーのカルヴァドスは、原料の持つ香りと味が、しっかり残っているのだ。

そして、なんだか懐かしい気持ちになる。


クリスチャンドルーアン(Christian Drouin)

クリスチャンドルーアン蒸留所でつくられるお酒は、カルヴァドスはもちろん、シードルやポモー、ジンもすべて美味しかった。

建物もとてもかわいらしいので、是非再訪したい。

シャトードブルイユ蒸留所に続いて、しこたまお酒を飲んでいるが、まだ明るい時間だったので別の蒸留所に行くことにした。



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