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シャトードブルイユ蒸留所で最高のツアーを堪能した後は、そのままクリスチャンドルーアン蒸留所に行くことにした。
■クリスチャンドルーアン蒸留所とは(誤情報があれば教えてください!)
- 家族経営の蒸留所で、現在は3代目によって管理されている。
- 258個のメダルを受賞しており、世界50カ国以上に輸出されている。
- 古いヴィンテージコレクションを数多く保有していることで有名で、そのヴィンテージは1939年にまで遡るという。
- カルヴァドスだけでなく、8種類の植物と30種類以上のリンゴで構成されたジンや、リンゴジュース、サイダー、ペリー、ポモーも有名。
やはりUBERは使えないので、ガイドの方にタクシーを呼んでもらうことに。
(DOMAINE DE LA POMMERAIEに連れていってくれた運転手だった!)
到着したのは12時。雨はあがってとても心地よい天気になっていた。
昼休憩のため閉まっており、営業再開は14時。
クリスチャンドルーアン蒸留所の周りには飲食店やスーパーはなく、腹ごしらえは難しそうであったため、蒸留所でオープンまで待機することにした。
ノルマンディー伝統建築であるコロンバージュの可憐な建物たち。
同じコロンバージュ建築でも、屋根の色や形状、素材が違うだけでかなり違う印象を受けた。
あちこちにベンチ。そしてオブジェ。
10~15分あれば一周できそうな敷地には、リンゴはもちろん、リンゴ以外の果実も生い茂っており、野鳥のための巣箱もあった。
昼休憩時間だからか、人は誰もおらず。とにかく静かだった。
東屋のような場所にて、藻のような緑に覆われた池を発見。
一瞬、緑の地面だと思ってしまいそう。
敷地内のいたるところにリンゴが落ちていた。
色味はまちまちだが、すべて小ぶりで、手のひらサイズである。
リンゴは様々な種類があるようで、リンゴの樹には、風味などその品種の特徴が書かれた掲げものも見かけた。
樹の真下だけでなく、樹から少し離れた草むらやプロモナードにもリンゴが落ちており、散歩していると雨上がりの匂いとリンゴのアロマが感じられて、とても心地よい。
開場の14時まで小一時間あったので、散歩したりベンチに座ったりしていた。
腹ごしらえはできなかったものの、空気がきれいで建物もかわいく、満足な待機時間だった。
木々も多いので小さな野鳥もたくさん見かけた。
日本で見ないような野鳥も多く、是非ともカメラに収めたかったが、動きがとにかく速いので撮影が困難を極めた。(私が普段使っているレンズは単焦点で、ズーム機能はない。)
何回もシャッターを押し続けて奮闘した結果、数枚だけ(自分的に)良いショットがあった。
おそらくヨーロッパコマドリ。日本に生息するコマドリは頭部全体が朱色(柿色)に対して、ヨーロッパコマドリは顔から喉、胸にかけてが朱色になっている。
時刻通り14時になると、テイスティングルーム兼土産売り場がオープン。
営業再開時刻にあわせて、来客がちらほら。
皆、車で来ていた。
テイスティングルーム兼売店は、こじんまりとしているものの、洗練されている。
リンゴの実がそのまま瓶に入ったポムプリゾニエール。日本市場では見かけない形状、サイズのものが多い。
蒸留年表示のあるミレジムの他、Experimentalシリーズ(右)もありワクワク。
日本市場ではなかなか入手しづらいボトルがたくさんある。
いざ、テイスティング!
まずは5本のボトルを試飲させていただくことに。
熟成年数の若いものから、「セレクション」「リザーヴ(レゼルヴ)」「VSOP」「XO」「オールダージュ」となっている。
熟成の浅い「セレクション」は、リンゴ由来のフレッシュなアロマが健在で、一般的にカクテル向きとされているが、ストレートで飲んでも美味しい!
最も熟成年数の長い「オールダージュ」は、小さな樽で18年熟成された原酒をブレンドしたもの。
円熟したリンゴの甘味に、森林を感じさせる樹の香り、そして東洋のスパイスも感じられる。
余韻も非常に長く、最高の一杯!
シードルとポモーも試飲。どちらもとても美味しい。
車で来ていたからか、カルヴァドスを飲まず、アルコール度数の低いシードルとポモーだけをチビチビしている方も多かった。(フランスでは血中アルコール濃度が0.05パーセントであれば飲酒運転しても違法にならないそうだ。)
↓私がたまに利用しているワインショップでシードルを発見!(現地のものとはエチケットが違うようだ。)
そして!
Experimentalシリーズの「Foursquare Angels」も、ご厚意で試飲させていただけることに!
あまりにも感動したので、すぐに購入を決意。別記事でレビューを書くことにする。
(写真に撮り忘れてしまったが、クリスチャンドルーアンの手がけるジン「Le Gin」も試飲していた。力強い芳香が特徴の素晴しいジンだった。)
たくさん試飲してしまったが、なんとすべて無料!
とても大盤振る舞いである。感謝!
たらふく美酒をいただいた後は、併設されている樽貯蔵室を案内していただくことになった。
テイスティングをさせてくれたフランス人の方は英語も堪能で、流暢な英語で樽の説明をしてくれた。
蒸留所を訪れていた方はフランス人もいたが、他ヨーロッパ諸国(ポーランドとか)から来ていた人もいた。
樽貯蔵庫の見学を終え、先ほど気にいったExperimentalシリーズの「Foursquare Angels」を購入した後は、建物の中を少し散策してみることに。
室内のどこを切り取っても、インテリアの参考にしたくなるような洒脱な空間。
今回、カルヴァドスを現地で飲んでみて、改めて思ったこと。
それは、カルヴァドスの良いところは、ずばりリンゴの香りと味がすることである。
コニャックやアルマニャックは、ブドウの香りも味も感じられないが、ノルマンディーのカルヴァドスは、原料の持つ香りと味が、しっかり残っているのだ。
そして、なんだか懐かしい気持ちになる。
クリスチャンドルーアン蒸留所でつくられるお酒は、カルヴァドスはもちろん、シードルやポモー、ジンもすべて美味しかった。
建物もとてもかわいらしいので、是非再訪したい。
シャトードブルイユ蒸留所に続いて、しこたまお酒を飲んでいるが、まだ明るい時間だったので別の蒸留所に行くことにした。
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