【アイリッシュコーヒー上級編】アイリッシュウイスキーとコーヒーの相性について

★アイリッシュコーヒーとは?について書いた記事はこちら

アイリッシュコーヒー

アイリッシュコーヒーは、アイリッシュウイスキーとコーヒー、そして生クリームと砂糖(シロップや蜂蜜を使うレシピもあり)を使うカクテルです。

アイリッシュウイスキーやコーヒーはご存じの通り、数多くの種類があり、香りや味わいの個性も異なります。そのためアイリッシュコーヒーと一言でいっても、ウイスキーとコーヒー(豆の種類や焙煎具合)の組み合わせによって、味わいはかなり違ってきます。この記事では、アイリッシュウイスキーとコーヒーの組み合わせについて私の研究した内容を書いていきます。

【注】この記事は、私の嗜好に基づいた私見たっぷりの内容となっています。あらかじめご了承ください。また、この記事は随時更新しております




■コーヒーについて

コーヒー豆

アイリッシュコーヒーをつくる際、コーヒーは基本、深煎りのものを使用するのが一般的ですが、最近だと朝煎りのコーヒーを使ってアイリッシュコーヒーをつくるお店もあります。私がオススメするのは中煎りから中深煎りです。深煎りの豆を使ったアイリッシュコーヒーはもちろん美味しいのですが、苦味の強いコーヒーはウイスキーの主張を消してしまうこともあり、ウイスキーやコーヒーそれぞれの個性・風味を楽しみたい場合は、中煎り~中深煎りがよいでしょう。

オススメのコーヒー豆は、どんなアイリッシュウイスキーを使うかによっても変わってきます。マニアックな内容は下に記載しますので、ひとまず私一押しの、よくリピートしている豆を紹介します。

それはイエメンの「モカマタリ No.9」です。ほのかな酸味と上品な甘みがあり、ドライプルーンやラズベリーのようなニュアンスがあります。「コーヒーの貴婦人」「コーヒーの女王」という呼び名がついているようで、エレガントな味わいが特徴です。ちなみに「No.9」というのは、大粒でかつ欠点豆混入率が低いことの基準をクリアした最高グレードを意味しています。

それでいて、(他の有名な高級豆と比較して)それなりにお手頃な価格で入手できるのも魅力の1つ。↓私がよく利用しているショップで、いつもこの豆は家にストックしています(笑)Amazonでもお取り扱いがあるようです。


酸味がしっかりとある個体なので、私は中深煎りでかつ熱めのお湯で抽出し、少し苦味が出るように調整することが多いです。深煎りももちろん美味しいのですが、このモカ独特のフレーバーを感じつつ、アイリッシュコーヒーとして美味しく仕上げることを考えると「中深煎り」がベストだと考えています。




■アイリッシュウイスキーについて

アイリッシュウイスキー

私はウイスキーが大好きで、普段からスコッチやジャパニーズ、バーボンまで嗜みます。(趣味が高じてウイスキーエキスパートを取得しました。)アイルランドのウイスキーであるアイリッシュウイスキーも常飲しており、いつもコーヒーとの相性を研究しています。ここでは、私が好きなウイスキーとコーヒーの組み合わせをご紹介します。


1.ブラックブッシュ ✖ グアテマラ中深煎り

ブッシュミルズ

ブッシュミルズ蒸留所の「ブラックブッシュ」と、フルーティーな酸味と花のような香りが特徴のグアテマラの中深煎りの組み合わせはとてもよく合います。ブラックブッシュはモルト原酒80%オーバーのブレンデッドウイスキーで、シェリー樽熟成由来の完熟した果実の香りと重厚感のある味わいが特徴。深煎りのコーヒーにも負けないボディがあります。中深煎りのグアテマラのコーヒーが持つ上品な味わいとすごくマッチします。グアテマラのフルーツ様の風味を味わうために、豆は煎りすぎないようにするのがポイントです。



2.ジェムソン ✖ グアテマラ浅煎り

NELD COFFEE CLUB ジェムソン
世界で一番売れているアイリッシュウイスキー「ジェムソン」

浅煎りアイリッシュコーヒーのレシピで、私が好きな組み合わせの一つです。グアテマラの個性が楽しめるアイリッシュコーヒーにしたい場合、豆を朝煎りにして、ジェムソンを合わせてみましょう。深煎りのこってりした正統派に少し飽きてしまった方にもオススメです。深煎りのアイリッシュコーヒーにはない魅力にハマるかもないので、是非一度トライしてみましょう!



3.ジェムソン ブラックバレル ✖ マンデリン中深煎り

ジェムソン ブラックバレル
「ジェムソン ブラックバレル」はコークハイもオススメ。

スパイシーな個性とバニラのような甘いフィニッシュが特徴の「ジェムソン ブラックバレル」。アイリッシュウイスキーで売上No.1を誇るジェムソンのブラックバレルは、2度チャーリング(ウイスキー樽の内面を火で焦がす行為)した樽で最長16年間熟成されたブレンデッドウイスキーです。

一味違うアイリッシュコーヒーをつくりたい場合は、特徴的なアロマや味わいのあるウイスキーを選ぶのがオススメです。(もちろん、個性が強ければ強いほどコーヒーとウイスキーの個性が喧嘩することがあります。なので、相性を研究しましょう!)コーヒーと生クリーム、そして砂糖(シロップ)を混ぜるわけですから、ウイスキーをストレートで飲んだ際にかすかに感じるアロマや味わいは、アイリッシュコーヒーにした際はほぼ全くといっていいほど感じられなくなります。

ジェムソンのブラックバレルは、2度チャーリングした樽由来のバニラの主張が強く、バタースコッチのような濃厚な甘い香りもこれまた力強いので、コーヒーと合わせても、なかなか負けません。

このブラックバレルと、インドネシア・スマトラ島のマンデリンを合わせてみましょう。酸味の少ないマンデリンは、ハーブやシナモンのようなニュアンスがあり、これがブラックバレルの持つスパイシーな風味と絶妙にマッチします。また、マンデリンのほろ苦さはミルクとも相性がよいので、中深煎りにしてほどよい苦味を引き出してあげれば、生クリームのあるアイリッシュコーヒーとしても最高の味わいになります。

過去最高の出来。神がかり的な美味さのアイリッシュコーヒー。(急いでいたので撮影失敗・・)

コーヒーは、グアテマラ(ファンシーサンタロッサ SHB)もオススメです!「ジェムソン ブラックバレル」の力強い甘みに、グアテマラの爽やかなグレープフルーツのようなさっぱりした酸味がのり、バランスがよく、それでいてウイスキーとコーヒーそれぞれの個性が楽しめる素晴らしいアイリッシュコーヒーになります。

ちなみにこの「ジェムソン ブラックバレル」は本当におすすめです。ニートやオンザロック、そしてアイリッシュコーヒーはもちろん、コークハイにしても大変美味しいので、まだ飲んだことがない方は是非トライしてみてください!



4.レッドブレスト 12年 ✖ ホンジュラス浅煎り

レッドブレスト 15年
レッドブレスト15年。赤い果実のようなニュアンスがたまらない。

ミドルトン蒸留所の「レッドブレスト」は、アイルランドの独自製法で造られるポットスチルウイスキー。大麦麦芽であるモルトだけでなく、未発芽の大麦やグレーンを原料とし、単式蒸留器で3回蒸留して造られます。上に紹介しているアイリッシュウイスキーと比べてやや高価ですが、レッドブレスト12年とホンジュラスの朝煎りの組み合わせはとても素晴らしいです。マリアージュと言っても過言ではないかもしれません。

ホンジュラスのコーヒーもたくさんの種類がありますが、概して甘い香りとすっきりとしたライトな味わいと言われています。私が好きなホンジュラスコーヒーはエル・パライソ。(エル・パライソは地域の名前です。)朝煎りにすると、グレープフルーツのような甘酸っぱいフレッシュな酸味があり、ブッシュミルズ12年と合わせることで複雑な味わいになります。



5.カネマラ × ブラジル中深煎り

カネマラ

西アイルランドのカネマラ地方で造られる「カネマラ」は、アイリッシュとしては珍しいピーテッド麦芽によるスモーキーな香りを放つ個性的なウイスキー。スタンダードのカネマラ「オリジナル」は熟成年数4、6、8年の原酒をブレンドしており、フレッシュなフレーバーとバーボン樽由来のナッツやバニラのようなコク、そしてスパイシーな余韻を感じられ、私自身愛飲しています。

この異彩を放つアイリッシュに合わせるオススメのコーヒーは、ブラジル・サンフランシスコ農園の豆です。ナッツやチョコレート、キャラメルを思わせるフレーバーがあり、カネマラと合わせるととても面白いです。中深煎りにして、ウイスキーの量は、コーヒー120mmに対し、通常より少なめの20mmほどにしています。



他にもまだ紹介したい面白い組み合わせがあります。現在画像準備中です。この記事は今後も更新予定なので、乞うご期待!

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