【2024年12月更新】この記事では、国内外あわせて300を超えるアイリッシュコーヒーを飲んできたアイリッシュコーヒー愛好家が、「東京でアイリッシュコーヒーが飲めるお店」を紹介いたします!
このブログや私のX(旧Twitter)アカウントで、「東京で美味しいアイリッシュコーヒーを飲めるお店」についてよく質問を受けるため、今回ブログ記事としてまとめることにしました。
東京にはアイリッシュコーヒーを提供するお店が数多くありますが、その中には、アイリッシュウイスキーではなくリキュール「アイリッシュミスト」や国産ウイスキー、さらにはブランデーを使用する店も少なくありません。また、肝心の生クリームを使わず、ウイスキーをただコーヒーに注いだだけの粗雑なものを提供するお店も存在し、そのクオリティには大きな差があるのが現実です。
そのため、今回は美味しいアイリッシュコーヒーを味わえるカフェをいくつかピックアップしてみました。下に紹介するお店以外にも、美味しいアイリッシュコーヒーを提供するカフェはたくさんありますが、アイリッシュコーヒー初心者(?)にも自信をもっておすすめできるカフェを、愛と偏見をこめて選び抜きました!
(ちなみに、アイリッシュコーヒーを提供しているバーは多いですが、通常、冬季限定での提供が多いため、今回は通年でアイリッシュコーヒーを楽しめる「カフェ」に絞ってご紹介します。)
■武蔵野珈琲店(吉祥寺)
吉祥寺駅から徒歩約3分、井の頭公園方面に佇む「武蔵野珈琲店」。1982年創業のこの老舗喫茶店は、香り高いネルドリップコーヒーと手作りスイーツが自慢です。
スイーツの中でも特に人気なのは、キルシュ(さくらんぼのブランデー)が香るさくらんぼのケーキと、マダガスカル産バニラビーンズを贅沢に使ったプリン。どちらも絶品で、私の大のお気に入りです。ただし、夕方以降には売り切れることもしばしば。スイーツを目当てに訪れるなら、早い時間がおすすめです。
この店で外せないのが、ひと味違うアプローチで楽しめるアイリッシュコーヒー。使用されるウイスキーは「ブッシュミルズ」。さらに、ウイスキーに小さなオレンジピールを加えることで、香りに奥行きを持たせています。
提供時の演出も見逃せません。銅製のハンドル付きカップに火を灯し、アルコール分とオレンジピールのオイルを飛ばしてから、青白い炎をまとったウイスキーをグラスに注ぐ様子はまさに幻想的。視覚と味覚の両方で楽しめるひとときです。
肝心の味わいは、ほろ苦いコーヒー、ウイスキーの深み、そして心地よい甘みが絶妙に調和。オレンジの香りがアクセントとなり、一層引き立っています。思わずおかわりしたくなるほど滑らかで飲みやすい一杯です。
※詳しいレビュー記事はこちらから。
■蕪木(蔵前)
東京・蔵前に位置する「蕪木」は、コーヒーとチョコレートの魅力が凝縮された隠れ家的なスポットです。1階ではコーヒー豆の焙煎とチョコレートの製造が行われ、2階の喫茶室ではその素晴らしさをゆっくりと体験できます。
特筆すべきは、チョコレート製造を手掛ける点。日本では主に大手メーカーが行う印象がありますが、個人店でこれを実現していることに驚きと感動を覚えます。
ここで味わえるアイリッシュコーヒーは、ネルドリップで淹れた風味豊かなコーヒーがベース。最初はしっかりとした苦味を感じますが、飲み進めるごとにふんわりと甘さが現れ、どこか和菓子のような繊細さを感じさせます。
さらに、使用されるウイスキーは贅沢にもタラモアデュー12年。このクラスのアイリッシュウイスキーを採用するお店は非常に珍しく、リッチな風味と複雑な香りがコーヒーの味わいを格上げします。
ぜひ、香り豊かなチョコレートとともに、極上のひとときを!
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■茶房亜寿加(大鳥居)
京浜急行空港線「大鳥居駅」から徒歩5分ほど、閑静な住宅街に佇む「茶房亜寿加」。もともとは日本橋のコレド室町で30年間営業を続けてきた老舗のコーヒー&紅茶専門店です。
自家焙煎の豆を使用し、サイフォン式で丁寧に淹れられたコーヒーをベースにしたアイリッシュコーヒーは、まさに絶品。専用のウォーマーを使ってアルコールをしっかりと飛ばしているため、アルコールの揮発感は一切なく、麦の甘みが豊かに感じられます。サイフォン式のコーヒーのため、あっさりとした苦味が特徴で、ウイスキーをしっかり感じられるアイリッシュコーヒーとなっています。
また、「茶房亜寿加」は紅茶の専門店としても知られています。特にアイスのロイヤルミルクティーが絶品とのこと。
店内は落ち着いた雰囲気で、まるで時間がゆっくり流れるような空間。のんびりと寛ぎながら、コーヒーや紅茶を堪能することができます。ゆったりとしたひとときを楽しみたい方にぴったりのお店です。
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■和蘭豆(銀座)
「和蘭豆(らんず)」――その名は「和蘭」(オランダ)に由来します。江戸時代、オランダから長崎の出島を通じてコーヒー豆が日本に渡ったことから、そう呼ばれるようになったそうです。
銀座と新橋のちょうど中間地点、外堀通り沿いに位置するこちらのお店は、1972年にオープン。もともとは蒲田に一号店を構え、30種類以上のコーヒー豆を楽しめるお店として評判を呼び、その人気を受けて銀座にも進出しました。
創業当時から愛され続けるモカベースのアイスコーヒー、月替わりで豆が変わるスペシャリティコーヒー、そして手間ひまかけて水から抽出されるダッチコーヒーなど、看板メニューが揃う「和蘭豆」。その中でも、ぜひ味わってほしいのがアイリッシュコーヒーです。
サイフォン式で淹れた香り高いコーヒーに、ブッシュミルズの「ブラックブッシュ」を合わせた一杯は、炎の演出が楽しめる大人のための逸品。コーヒーのしっかりとした苦味とウイスキーの風味が調和し、思わず深く息をつきたくなるような味わいです。苦味の強い、大人のためのアイリッシュコーヒー。
さらに、スイーツも見逃せません。特に濃厚な苦味のアイリッシュコーヒーと一緒にいただくと、その相性は抜群。至福のひとときを過ごせること間違いありません!
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■ベルエキップ(白金高輪)
白金高輪駅から徒歩5分ほど、閑静な住宅街の中にひっそりと佇む「ベルエキップ」。東京にはネルドリップの名店も多いですが、真に美味しいネルドリップコーヒーを提供するお店は意外にも少ないと感じています。
「まがい物」と言いたくなるようなネルドリップコーヒーが多く出回る中で、こちらのコーヒーは別格。ネルドリップならではの丸みと、優しく香り高い本物の味わいが堪能できます。
さらに、ベルエキップのアイリッシュコーヒーも格別です。「コーヒーは美味しいのに、アイリッシュコーヒーは残念・・・」と感じるお店が多い中、こちらのアイリッシュコーヒーは、コーヒーの旨味とウイスキーの陶酔感あふれる香りが見事に調和しています。
ホットサンドも外せません。まるで一流レストランのメニューのように洗練され、味も申し分なし。コーヒーとともに楽しむには、まさに理想的な一品です。
静かな住宅街に隠れたこのお店で、贅沢なひとときを過ごしてみてはいかがでしょうか。
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■コーヒーカウンター ニシヤ -COFFEECOUNTER NISHIYA-(浅草)
トップバリスタが手掛けるアイリッシュコーヒーを楽しみたい方におすすめしたいのが、浅草にある「コーヒーカウンター ニシヤ」です。
2021年12月に惜しまれつつも渋谷での営業を終了した同店。しかし、その魂は失われることなく、2022年2月に浅草で新たな形で再スタートを切りました。
ここで提供されるアイリッシュコーヒーは、エスプレッソをベースに甘みと苦味が絶妙に調和した一杯。
ひんやりと冷たい生クリームのホイップ加減も完璧で、口当たりは滑らかです。使用されるアイリッシュウイスキーは「ジェムソン」。その芳醇な香りがしっかりと感じられ、コーヒーとウイスキーのバランスが秀逸です。
カフェメニューだけでなく、渋谷時代にSNSで話題となったプリンなどのスイーツも、浅草で引き続き楽しむことができます。見た目の可愛らしさだけでなく、味へのこだわりも感じられるスイーツは、どれも一度はオーダーしたくなるものばかり。
ぜひ、アイリッシュコーヒーとともにスイーツもオーダーして、素晴らしいひとときを過ごしてみてください。「コーヒーカウンター ニシヤ」ならではの世界観が、あなたの日常をちょっと特別なものに変えてくれるはず。
※詳しいレビュー記事はこちらから。
いかがでしたでしょうか?
気になるカフェがありましたら、ぜひ足を運んでみてください。あなたのお気に入りの一杯に出会えるかもしれません。なお、今後は東京だけでなく、全国各地で楽しめる美味しいアイリッシュコーヒーのお店を特集する記事も予定しています。どうぞご期待ください!
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ちなみに・・・
カテゴリー機能(PCの場合は画面右側のサイドバー)を活用すれば、エリア別にアイリッシュコーヒーを提供しているお店を簡単に探すことができます。お店選びの際にぜひご利用ください!