神保町は、名喫茶が密集している珈琲群雄割拠の地。
『神田伯剌西爾』は、そのうちの一軒です。
アイリッシュコーヒー ¥700
クリームとコーヒーが綺麗に分離しています。
写真のように、くっきりと二層を分かつには、クリームとコーヒーの寒暖差をつけることがポイントになりますが、このアイリッシュコーヒーはクリームがあまり冷えていませんでした。
おそらく、コーヒーに砂糖の糖分が十分に染み出したことで、上のクリームに比べて重くなっていたのでしょう。
しかし、少し味わいにめりはりがなく、ぼんやりとしているのが残念です。(コーヒー自体も少し冷めていました。)
ウイスキーはジェムソン。
アルコールの揮発感はあまり感じられず、夕方に少しほろ酔いたいときにはちょうど良い陶酔感です。
コーヒーは、喫茶店のこだわりや矜持のようなものが感じられる質の高さを感じました。
ほろ苦さや、僅かなキレのある酸味など、コーヒーに求める基本的な要素はしっかりと備えていたように思います。
店内には、年季の入ったメニュー表や、波うった机、客席から見える粗雑におかれた備品置き場など、少し野暮ったさを感じる箇所が、なんだか愛おしさを感じました。