古書店とカレー屋がひしめく神保町は、喫茶店もまた群雄割拠の様相を呈しています。歴史ある老舗から個性的な店まで、多彩な喫茶文化が息づく街。そして、アイリッシュコーヒーを提供している喫茶店も多く、私がとても注目しているエリアでもあります。
「神田伯剌西爾(かんだぶらじる)」は、神保町が誇る1972年創業の老舗喫茶店。神保町駅から徒歩2分ほどの好立地にあり、平日でもたくさんのお客さんで賑わいます。
店内は非常に「和」の要素が強く、民芸品と思しきアイテムや、煙席の一角に佇む囲炉裏席は、まるで田舎の旅館や古民家を思わせる雰囲気を醸しています。
アイリッシュコーヒー ¥700

小ぶりなワイングラスで登場したアイリッシュコーヒー。生クリームとコーヒーが綺麗に分かれて層になっています。
少し残念なことに、生クリームとコーヒーの両方がぬるくなっていて、味わいは若干ぼんやりとした印象を受けました。
ここで使用されるアイリッシュウイスキーは「ジェムソン」。
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しっかりとウイスキーの存在感はあるものの、アルコールの揮発感はとても穏やかでした。夕方に少しほろ酔いたいときにはちょうど良い陶酔感といった感じです。
時代を感じさせる喫茶店。
年季の入ったメニュー表や、波うった方の机、そして客席から見える粗雑におかれた備品置き場など、少し野暮ったさを感じる箇所も、どこか愛おしく感じられました。



