チェコ共和国の首都プラハにて、美味しいアイリッシュコーヒー探し。
ハンガリーやオーストリアほど「カフェ」のイメージが強い街ではありませんが、プラハにも歴史を刻んできた偉大なカフェが数多くあります。
「Café Savoy」は、そのなかでもプラハが誇る老舗カフェの一つ。

もともとは「Café Wienzeile」という名前で、プラハとブダペストでもコーヒーハウスを経営していたKuszak家によって所有されていたそうです。
建築様式は宮殿風で、ヴェルサイユ宮殿のものを模した「ヨーロッパ最大級」とされる一枚鏡が2枚あり、さらにTheophil von Hansen作のシャンデリアも設置されています。 1983年に「Café Savoy」と改称され、2008年と2009年に改装が行われました。

平日は朝8時から営業しており、モーニングに利用するお客さんも多いそうです。なかでも特におすすめなのが、フレンチトーストだとか。
筆者はそんなことを露知らず、日の暮れた夜に訪れました。求めていたのは、ただ一杯の珠玉のアイリッシュコーヒー。
朝から午後まではカフェとしての色が強いようですが、夜にはフランス料理にインスパイアされた洗練されたディナーを提供しています。
Irish coffee 148 Czk

ゴブレットのようなワイングラスで提供された、なんとも素敵なビジュアルの一杯。
ひと口飲んでまず驚いたのは、生クリームの濃厚な生乳感でした。どうやらホイップはあまり強くしていないようで、ふんわりとした軽さよりも、クリームそのものの豊かな質感が際立っています。
ウイスキーの銘柄を店員さんに尋ねてみたのですが、どうにも返答がうやむや。
味わいから判断してブッシュミルズやタラモアデューではないと判断し、ジェムソンを使っているのかとあらためて聞いてみると、「おそらく」との返答でした。
(追記:帰国後に公式サイトを調べてみると、どうやらティーリングを使用しているそう?です。)
スピリッツのもたらす陶酔感は、ほんの少し。アルコールはそこまで強くありません。飲み進めるにつれて、じんわりとした甘味がコーヒーに溶け込み、次第に玄妙な味わいへと変化していきます。
どこか品があり、全体の調和がとてもよい!
実にバランスのよい、美味しいアイリッシュコーヒーでした。

アイリッシュコーヒーの前に、実はケーキとアルマニャックもいただいていました。
ここ「Café Savoy」では、コニャックやカルヴァドスなどのブランデーもいくつかメニューにオンリストされています。
オーダーしたのは、アルマニャック「カスタレード(Castarède)のXO 20年」。
日本でも流通しているアルマニャックで、伝統を守り続ける家族経営の老舗です。

話せば長くなりますが……それにしても、けっこうな量があります(笑)。
価格は228 CZK。当時のレートで1,000円ちょいくらい。少しお得感あります。
力強く、それでいて温かみのある香り。しっかりとしたボディがあり、時間の経過とともにさまざまな表情を見せてくれます。
食後酒としての印象が強いアルマニャックですが、食前、というより「アイリッシュコーヒー前」に一杯あおるのも、なかなか悪くありません。




