アイリッシュコーヒー愛好家イチオシ!
オーストラリア第二の都市であるメルボルンで、最大級のアイリッシュウイスキーの品揃えがあるといっても過言ではないお店を紹介します。(ちなみに、当ブログで2番目のよく読まれているシングルポットスチルウイスキーの記事に登場する写真の多くは、ここで撮影しています。)

メルボルンのノースコートに位置する「バック・マリガンズ(Buck Mullingan’s)」は、アイリッシュウイスキーをメインに扱うバーでありながら、アイルランド文学を専門とする書店でもあるというちょっと変わった形態のお店。
店名はジェイムズ・ジョイス(James Joyce)の小説『ユリシーズ(Ulysses)』に登場する人物、バック・マリガン(Buck Mullingan)に由来しているらしいです。


ちなみにノースコート(Northcote)は、メルボルンの北側にある、カフェ・バー・ライブ音楽・アート文化が盛んな、おしゃれでローカル色の強いエリアです。ハイセンスなブティックや独立系のカフェ&レストランが軒を連ねる通りから一本入ると、落ち着いた住宅街が広がります。ブログ主自身、何度か訪れていますが、観光客が少なく、知る人ぞ知る穴場なんですよね。

店内には500冊を超える本が揃っているらしく、これだけアイルランド文学にどっぷり浸かれる空間もなかなかないのでは。定期的にイベントや朗読会も開かれているようで、本好きならついつい長居してしまいそうです。
もちろん書店なので、店内に並んでいる本は購入できます。……とはいえ、何度か訪れていますが、皆さんが手にしているのは本ではなく、ビールかウイスキー(笑)。

アイルランドの作家に詳しくないブログ主ですが、現代作家の作品だけでなく、少し古い時代の古典も揃っているそうです。カフェと書店が一緒になったお店は日本にもありますが、アイリッシュウイスキーバーと書店の組み合わせとなると、なかなか珍しいですよね。お酒片手にアイルランド文学に触れる、そんな過ごし方も乙なものです。
もちろん、アイリッシュウイスキーバーとはいえ、ビールも何種類か揃っています。アイルランドを代表するギネスももちろんあり、私が訪れたときは、ギネスを飲んでいるお客さんが大半でした。

ウイスキーの大半はアイリッシュですが、スコッチやアメリカン、そしてジャパニーズも少しだけ棚に並んでいます。(もちろんオーストラリアなので、オーストラリアのウイスキーもありますよ。)
Irish Coffee

お値段15.18AUD。当時のレートで大体1,500円ほど。
※アイリッシュコーヒーは、通常メニューには載っていない可能性があります。
とろりとした生クリームは甘みがなく、表面にはシナモンパウダーが振られていました。コーヒーにはほのかな酸味があり、深煎り特有の強い苦味はほとんど感じられません。
使用されているアイリッシュウイスキーは「ジェムソン」。
やや酸味のあるこのコーヒーとの相性は抜群。飲み進めるにつれて、コーヒー由来と思われるドライフルーツやビターチョコレートを思わせるニュアンスが徐々に強まっていきます。
ジェムソンの個性がコーヒーに埋もれることなく、しっかりと生きているのもいいですね。
ウイスキーもたっぷり入っていて、飲み終わるころには心地よい陶酔感に包まれました。

アイリッシュパブともまた違う、どこか独特の魅力を持ったお店。
肩肘張らずに過ごせるカジュアルさがありながら、カジュアルすぎず、そして単なる酒場にとどまらない、アーティスティックな雰囲気が漂っています。本棚に並ぶ本を眺め、ギネスやウイスキーを片手にゆっくり過ごす。そんな時間がよく似合う場所です。
中心部からは少し足をのばすことになりますが、街の喧騒を離れて、いつもとはひと味違うバーを訪ねてみるのもいいものです。
メルボルンに限った話ではありませんが、都心部から少し離れてみると、観光地を巡るだけでは気付けなかった、その街ならではの魅力に出会える気がします。




